時間ができたら、真っ先に読もうと思っていた本。
深夜、4時間ほどかけて一気に読んだ。
休憩も入れなかった。
止まらなくなったのだ。
東野圭吾さんという人は、どうしてこうも読ませるのがうまいんだろう。
黄色いアサガオがキーワード。
アサガオは、青、赤、紫など色の混合で、黄色という色は存在しないという。
しかし、江戸時代にはあった。
なぜ絶滅してしまったのか。
そこからミステリアス。
ストーリーは、自殺や殺人に、黄色いアサガオと、いろんな人が絡み、いろんな人生模様があって、進んでいく。
すぐにでも映画化されような、よくできた内容。
これ以上になると、できすぎていると思うほど、ギリギリセーフの展開。
読みながら、頭を使う。
犯人はだれ?
どうして、この人はこんなことを言うんだろう?
どこで、どう人がつながっているんだろう?
……といように。
そして、最後に、「そういうことか……」と脱力感。
最後の最後に、作者が言いたかったことがわかる(と思う)。
私は、いつも真実に興味があって、ノンフィクションばかりを読んでいるのだけれど、
ときどき小説を読むと、ちがう角度から真実を考える材料になる。
いい小説を読んだあとは、ものの見方が変わってくる。
現実がちがって見えてくるというか。
夢幻花・・・
そういえば、この世は夢か現か幻か・・・って言葉があった。
たぶん、仏教的な意味もあり、執着する無意味さのようなものを言っているんだろう。
私たちが見ている世界は、見えているものがすべて。
ならば、どう見るかが大事……。
充実した時間だった。
PHPさんでもここ数か月、ずっと1位だった本。
こちらのサイトに人物相関図やちょっとした内容など書かれています。
http://www.php.co.jp/mugenbana/