昨日は、前向きに決断をしたいことがあって、ヘッドフォンで同じ曲を繰り返し、聴いていた。
銀行や郵便局、買い物に行くときも。
アメリカのある若者が歌っていて、手を大きく振って歩きたくなるような曲。
その曲を聴くと、なぜかゴキゲンになれるのだ。
その声がジャマイカに住む、懐かしい人の声にあまりにも似ているので、ふと電話してみたくなった。
「どうしてる? 8年ぶり」
彼はあいかわらず、ノンキに楽しく、レゲエを聴きながら暮らしているらしい。
「マユミは写真の仕事をしているの? マユミの撮る写真はいいよね」
彼は、いまでも私をカメラマンだと思っている。
無理もない。8年ぶりだから。
電話を切ったあと、無性に写真を撮りたくなった。
世界のいろいろな街に住む、いろいろな人びとの暮らしを。
ジャマイカもいいけれど、行ったことのない国に行ってみたい。
深夜、スケジュール帳と地図帳を広げて、旅のルートを考える。
会いたい人がいっぱいいる。
行きたい場所がいっぱいある。
知らないことがいっぱいある。
この眠れなくなるほどのワクワク感が原点。
ありがとう。
思い出させてくれて。
人生とは面白い。
あの曲を聴かなければ……
一本の電話をしなければ……
ここにはいなかった、ということが往々にしてある。
あ……。そんなことを考えている場合ではなかった。
来週までに論文を仕上げて、大学院を卒業することが先決でした……。

東西に向かって育つので方位磁石になったのと、葉っぱを引き上げると、水がじゃぶじゃぶ吹き出して旅人の喉を潤してくれるのだとか。
見た目もインパクトがあるけれど、そんな機能があるとは……。
すばらしき自然。
写真は茅ケ崎の海岸。
男の子が波に向かっていくのは、世界共通。
奥に見えるのは、烏帽子(えぼし)岩。